学術英語学会 Japan Society of English for Research (J-SER)

第2回研究大会(2016年6月23日)「研究者の英語をどのようにささえるか?—研究支援の立場から」

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第2回 学術英語学会 研究大会

日時:平成28年6月26日(日)10:15-17:00(懇親会17:00~19:00)

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テーマ:『研究者の英語をどのようにささえるか?— 研究支援の立場から』

第2回は,リサーチ・アドミニストレーションにおける英語サポートの重要性を考えます。午前の部(口頭発表)の後,午後の部として,基調講演,招待講演,パネルディスカッションを行う予定です。今回も、様々な分野の第一線でご活躍されている先生方を講師、パネリストとしてお招きしています。参加費は無料です。分野を問わず、英語を必要とされている研究者、研究支援に携わる方々、学生の皆様、どうぞ奮ってご参加ください。

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場所:日本医科大学 武蔵境校舎 E棟1階講義室(アクセス)
(日本獣医生命科学大学と同敷地内にあります

定員:200名

参加費:無料(※懇親会参加者は2000円)
プログラム(要旨)

今回は,リサーチ・アドミニストレーションにおける英語サポートの重要性を考えます。

研究者の英語をどのように支えるかという問題をめぐって,現実の場面ではどのようなことが起きているのでしょうか。そして,山積する「英語の諸問題」に対処するために,研究支援・推進組織ではどのような努力が積み重ねられているのでしょうか。いま関心を呼びつつあるリサーチ・アドミニストレーター(URA)の役割の中に,英語サポートの機能はどのように位置づけられるべきでしょうか。本大会では,まずURAの実態を知ることから始め,その積極的意義づけ,そして将来の展望を広げるきっかけを作りたいと考えます。そのために,午前の部(多様なテーマでの口頭発表)の後,午後の部として,URAと深いかかわりのある方々による基調講演,招待講演,パネルディスカッションを行います。

プログラム要旨
午前の部
●10:15  午前の部 開会

●10:20~11:35 【研究発表】

午後の部
●13:00  午後の部 開会

●13:05~14:00 【基調講演】
「英語で苦労している研究者のために :いま何が必要なのか?大学は何ができるのか」
【講師】 サンドゥ アダルシュ教授(電気通信大学院情報理工学研究科先進理工学専攻)

●14:05~14:55 【招待講演】
「リサーチ・アドミニストレーター(URA)を育成・確保するためのシステム整備」
【講師】 文部科学省科学技術・学術政策局産業連携・地域支援課大学技術移転推進室 大学技術移転推進室 室長補佐 西島宗明

●15:10~16:40 【パネルディスカッション】
「研究の推進力としての英語サポート― リサーチ・アドミニストレーションの立場から」

【パネリスト】
今羽右左 デイヴィッド 甫 (京都大学 企画・情報部 広報課 国際広報室 室長)
三代川 典史 (広島大学 研究企画室 シニア・リサーチ・アドミニストレーター)
三和 正人 (九州大学 学術研究・産学連携本部 研究推進主幹)
村田 陽一 (立命館アジア太平洋大学 事務局 次長)
(五十音順)
【司会】
﨑村耕二 (日本医科大学医学部教授)

●16:40~16:45  閉会
●17:00~19:00  懇親会(会費2,000円は当日徴収いたします)

大会の趣旨

研究支援・推進体制の整備およびその機能を充実・強化するための組織づくりは各大学で行われており,それを支える人材群としてのリサーチ・アドミニストレーター(URA)を育成・確保するための行政的整備も進められています。

URAに課される業務は,研究開発,産学連携,競争的資金等,複雑かつ専門的であり,また,求められるスキルは,企画,情報収集,申請書類の作成、運営・進行管理等きわめて多岐にわたります。

ところが,これらの業務・スキルの全体を「グローバル対応」という大きな課題が覆っており,広報力、情報発信力,コミュニケーション力,交渉力,といった言語能力が関与する側面において,日本語とあわせて英語の技能が求められることは明らかです。英文読解・作成に求められる高度な語学力,メールや電話で機敏に行われるべき国際コミュニケーションの能力,海外の研究組織との連携・協力等で必要となる対話・交渉・ネットワーキングの能力—–このような大きな課題をこなしていくには,ほとんどスーパーマンのような能力が必要でしょう。

いわゆる研究大学において, URAを育成・確保し,研究マネジメントの人材組織を確立するための取り組みはかなり進んできているようです。そして文部科学省も行政面で,各大学の取り組みを積極的に促進し支援する事業を展開しています。

ところが,上記に述べた「グローバル対応」という観点で「英語の問題」が十分に見据えられているようには見えません。おそらくこれは,URAのアイデンティティが,一方で,研究者という専門家集団が構成する学術コミュニティー,他方で,研究支援事務組織,という2者の間で,中間的あるいは二次的な意義しか見いだせないことからくるのではないでしょうか。本学会が把握している情報によれば,研究者たちは,専門の研究課題に没頭すべき局面で,付随的な多くの作業に時間を割かれています。その一つが英語にかかわる問題です。英語の論文作成や学会発表にかかわる英語の苦労が,他の業務とならんで,研究者にのしかかっています。英語の問題も,専門の研究能力の中に含まれている,と言ってしまえばそれまでですが,もし,研究活動の活発化・充実化を図り,さらに強めようとすれば,当然,組織的な取り組みの強化が求められるでしょう。圧倒的多数の研究者が自然科学者等,英語を専門としない研究者です。個々の研究者,とりわけ若手の研究者が孤独に陥ったり,お粗末な英語力のままにとどまったりしているのを放置している大学は,競争的な環境の中で生き残ることはむつかしいでしょう。研究・教育に専念するファカルティを,このような点でサポートする組織の有無が今後の国際的競争環境の中で真に底力を持つ研究大学として発展することでしょう。このようなコンテクストの中でリサーチ・アドミニストレーションの役割を見直すならば,かならず「英語サポート」はキーワードとなるでしょう。

通常,研究学会の大会といえば,専門領域・専門分野の課題や関心のみが取り上げられ,「英語」が話題となるにしても,特別企画などの講演で取り上げられるばかりです。学術英語学会は,あらゆる分野を「英語」で横断的につなぎ,すべての研究者にとっての「英語の諸問題」に真正面から取り組みます。本大会は,研究者組織の代表と事務組織の代表が,同じ目標を共有し,困難を分かち合いつつ,将来の展望を探る絶好の機会となるでしょう。フロアからも,研究,マネジメント,事務組織,それぞれの立場から,英語をめぐって「このような困難がある」「こうしてはどうだろう」「こんなことができる」という活発な議論が起きることを期待いたします。

各セッションの説明
(午前の部)
●10:20~11:35  【研究発表】

学術英語学会が視野に置く研究課題について,複数の研究者に発表していただきます。今回は,大学院教育における学術英語プログラム,学術英語の特質,英語習得に役立つ研究者用ツール,等の発表が行われます。

(午後の部)
●13:05~14:00  【基調講演】
「英語で苦労している研究者のために :いま何が必要なのか?大学は何ができるのか」

【講師】 サンドゥ アダルシュ教授(電気通信大学院情報理工学研究科先進理工学専攻)

アダルシュ・サンドゥ教授にご講演をいただきます。富士通,東京工業大学,豊橋技術科学大学など日本の企業・大学で,主に電子工学の分野で研究に従事されてきました。また国際的ジャーナルの編集顧問や編集長をされた経験や,国立大学の学長補佐,応用物理学会の理事など,大学・学会の運営の経歴もお持ちです。約30年にわたる研究活動の大半を日本で過ごしてこられたことから,日本の研究組織における独特の文化にも洞察をお持ちです。ご講演の中では,特に現代日本の研究者を取り巻く研究環境と,リサーチ・アドミニストレーションの役割,そして言語,特に英語の技能を高める必要性について語っていただきます。

●14:05~14:55 【招待講演】
「リサーチ・アドミニストレーター(URA)を育成・確保するためのシステム整備」

【講師】 文部科学省科学技術・学術政策局産業連携・地域支援課大学技術移転推進室 大学技術移転推進室 室長補佐 西島宗明

研究開発に知見のある人材をリサーチ・アドミニストレーター(URA)として位置づけ, URAを育成・確保するシステムの整備に行政として取り組んできた文部科学省より担当官をお招きし,政策や各種事業の実施概要および行政としての展望を語っていただきます。本大会としては,グローバル対応という課題に取り組む大学にとって,URAの意義は何なのかを考える良いきっかけになることでしょう。

●15:10~16:40 【パネルディスカッション】
「研究の推進力としての英語サポート― リサーチ・アドミニストレーションの立場から」

【パネリスト】
今羽右左 デイヴィッド 甫 (京都大学 企画・情報部 広報課 国際広報室 室長)
三代川 典史 (広島大学 研究企画室 シニア・リサーチ・アドミニストレーター)
三和 正人 (九州大学 学術研究・産学連携本部 研究推進主幹)
村田 陽一 (立命館アジア太平洋大学 事務局 次長)
(五十音順)
【司会】
﨑村耕二 (日本医科大学医学部教授)

リサーチ・アドミニストレーションの取り組み状況と今後の課題について,各大学からの報告を行っていただき,意見交換を行います。特に英語をめぐるURAのご苦労,解決の方策,将来の展望について語っていただきます。英語に関する大学URA間の協力の可能性に関してもご意見を伺います。

●16:40~16:45  閉会
●17:00~19:00  懇親会(会費2,000円は当日徴収いたします)

研究発表募集

「研究者の英語」という切り口であれば、どのような研究でもかまいません。学会の「取り扱い細目」(こちら)を参考にしてください。奮って御応募ください。応募には、学術英語学会の会員であることが必要です。学術英語学会の入会手続きはこちらからお願いします。研究発表の公募のお申し込みは、こちらまで、400文字程度の発表要旨をお送りください。5月30日〆切りです。第2回研究大会(2016年6月23日)「研究者の英語をどのようにささえるか?—研究支援の立場から」

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