学術英語学会 Japan Society of English for Research (J-SER)

第3回研究大会(大学院における英語教育—国際的に活躍できる研究者養成のために))

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大学院における英語教育—国際的に活躍できる研究者養成のために

学術英語学会 研究大会(第3回)のご案内  終了いたしました。

PDF版はこちら→ programme
ポスターはこちら→ Poster2017

会場案内と手引きは→こちらのリンクへ

第3回 学術英語学会研究大会
主 催: 一般社団法人 学術英語学会
日 時: 平成29年6月17日(土)~18日(日)
会 場: 日本医科大学 武蔵境校舎(日本獣医生命科学大学内)
〒180-0023 東京都武蔵野市境南町1-7-1
E棟  本会場(1階 講義室) 2階 研究発表,ワークショップ,等(大教室,中教室1)
参加費: 2,000円 (会員: 1,000円)

大会準備委員会: 崎村耕二(委員長) 藤岡真由美  保田幸子  黒川智史  梁晶晶

参加申込: 申し込みフォームはこちら→(できる限りこちらから事前予約をお願いいたします)。

基調テーマ: 「 大学院における英語教育---国際的に活躍できる研究者養成のために 」
分野: すべての研究分野
対象者: 全国の研究者*,研究支援組織**の職員,研究教育組織の長***,等
対象組織: 高等教育機関(大学・大学院,等),研究機関(大学等の付属研究施設,民
間企業の研究施設),行政(高等教育,研究支援,教育政策,等)         →大会趣旨
上記テーマに関連する講演・討議だけでなくライティング国際交流のためのワークショップ,研究発表も行います。詳しくは下記をご覧ください。

*特に次のような方々が対象となります。
1. 研究成果を英語で発信することを迫られている研究者
2. 英語で苦労している研究者
3. 何らかの意味で専門分野と英語との関わりを強く認識している研究者
4.英語(論文作成,口頭発表,等)を中心とした当学会の活動細目(→リンク)を研究課題としている研究者
6.「研究者のための英語」に関連のある支援ツール・支援システム(翻訳,添削,デジタル辞書,等)の開発者
7. 高等教育の専門家(主に大学院カリキュラム,教授法,政策,等)

**「研究支援組織」とは,大学内の研究推進課,研究支援課,等の部署を指し,職員は事務職員,リサーチアドミニストレータ,研究補佐,等を指します。

***「研究教育組織の長」のうち特に,各組織において研究成果の発信と部署内の「英語力」向上を大きな目標として認識している管理職等を対象とします。


プログラム

総合司会 保田幸子(神戸大学国際コミュニケーションセンター 准教授)

第1日

(12:45- 受付)
13:20-13:30  開会の辞・挨拶     トム・ガリー (会長)      本会場(E棟1階 講義室)
13:30-13:40  基調テーマの導入    﨑村耕二 (代表理事)      本会場(E棟1階 講義室)

13:40-14:40

【講演】  若手研究者のためのオンライン学習コース:UTokyo English Academiaの開発
中澤明子・市川紘子 (東京大学 大学総合教育研究センター)      本会場(E棟1階 講義室) 要旨1
(14:40-14:55) (15分休憩)

14:55-15:35

【講演】  理工系院生のための英語教育―博士教育課程リーディングプログラムの試み
尾鍋智子 (大阪大学大学院 博士教育課程リーディングプログラム 特任准教授)
本会場(E棟1階 講義室)   要旨2

(15:35-15:45) (10分休憩)

15:45-16:25

【講演】  大阪市立大学大学院インターナショナルスクールの試み
草生久嗣 (大阪市立大学大学院文学研究科 准教授)     本会場(E棟1階 講義室)   要旨3
(16:25-16:40) (15分休憩)

16:40-17:40

【全体討議】 (上記3つの講演に基づく。全講師参加。)
司会: 藤岡真由美(大阪府立大学 教授)          本会場(E棟1階 講義室)   要旨4

18:15-20:15  懇親会                    E棟2階 ラウンジ


第2日

(9:00– 9:30- 受付)

【研究発表】                     E棟2階 大教室

10:10-10:35〈発表1〉大学入試と研究者に必要な英語―会話形式問題を中心に―
———-黒川智史(東京大学大学院総合文化研究科 修士課程)  発表1要旨
———————————————————————-司会: トム・ガリー(東京大学)

10:40-11:05〈発表2〉 遺伝研における科学英語教育 ~ NIG Method and beyond
———-広海 健 (国立遺伝学研究所)  発表2要旨
———————————————————————-司会: 藤岡真由美(大阪府立大学)

11:15-11:40〈発表3〉 看護系大学における海外発信力強化のための取り組み:実践報告
——-飯田貴映子,辻村真由子,酒井郁子 (千葉大学大学院看護学研究科)  発表3要旨
———————————————————————-司会: 藤岡真由美(大阪府立大学) 

(11:40-13:10) (昼休み)

13:10-14:15

【講演】  アカデミック・ライティング支援ツール AWSuMの開発をめぐって
水本篤 (関西大学外国語学部 教授)               本会場(E棟1階 講義室)     要旨5
(14:15-14:30) (15分休憩)

14:30-15:30(同時開催)

【セミナー】コーパス入門―より自然で正しく意図が伝わる英語ライティングのために
石井康毅 (成城大学 社会イノベーション学部 准教授)    本会場(E棟1階 講義室) 要旨6a

【ワークショップ】研究者のためのソーシャライジングとネットワーキング
ラルフ・ペットマン (一橋大学 非常勤講師),ほか アシスタント     E棟2階 大教室    要旨6b
(15:30-15:40) (10分休憩)

15:40-16:10

【講演】 機械翻訳の進歩と英語論文の執筆―実用がどこまで可能か?
トム・ガリー (東京大学グローバルコミュニケーション研究センター長) 本会場(E棟1階 講義室)  要旨7

16:10-16:15  学会事業のご案内
16:15-16:20  閉会の辞                             本会場(E棟1階 講義室)

大会趣旨 﨑村耕二 (研究大会準備委員長)

本学会はこれまで現場の研究者がかかえる英語の諸問題に取り組んできたが,本年度の研究大会は研究者の養成機関としての大学院を取り上げ,「大学院における英語教育」をテーマに選ぶ。一般に,学部における英語教育の在り方については関心が高く,教育方法やカリキュラムの構築について活発な議論が行われている。ところが,大学院の英語教育については,各大学でユニークな取り組みがなされているものの,個別に閉じた形で展開されており,全国的な視野の下で実態を明らかにする試みは少なかった。

分野は何であれ,英語の重要性は現場の研究者に痛感されているはずである。ところが,その研究者を養成すべき大学院のカリキュラムでは当然ながら専門教育が中心となり,英語は隅に置かれざるを得ないという現実も存在する。ライティングやプレゼンテーションの技能訓練をカリキュラムの中に組み入れる試みも多くなされているが,実質的な教育がどこまで行われているか,そしてその成果はどこまであがっているのか,等について今後,検証の試みがほしいところである。

本大会は,その試みのきっかけとなることをもくろんでいる。今回は,東京大学,関西大学,大阪大学,大阪市立大学から講師をお招きし,カリキュラム展開,あるいは教育課程を超えた試みについて,その企画・開発担当者から直接聞く貴重な機会を提供する。全体討議を通して「大学院の英語教育」について有効な手立てを指し示す曙光が見えてくることを期待したい。

2日にわたる大会では,上記テーマに関する講演・全体討議のほか,「研究者のための英語」関連の研究発表,さらに研究者向けの実践的ワークショップ(「コーパスの利用で飛躍的に伸びるライティング力」および「国際会議の社交場面にそなえるソーシャライジングのスキル」)も開催する。 戻る


要旨1

【若手研究者のためのオンライン学習コース:UTokyo English Academiaの開発】
中澤明子・市川紘子 (東京大学 大学総合教育研究センター)

昨今、研究室、学会、授業等、アカデミックな場で英語に触れる機会が増え、大学教員の公募では「英語で教える」スキルを求めるものも見られる。

こうした状況を鑑みて、東京大学大学総合教育研究センターでは、大学院生及び若手研究者を主な対象とした英語でのアカデミック・コミュニケーションに関するオンラインコース:UTokyo English Academiaを2017年2月に公開した。UTokyo English Academiaは、「研究生活における英語でのアカデミック・コミュニケーションの意義を認識すること」と、「研究生活の様々な場面で実用できる英語表現を身につけること」を学習目標としたオンラインコースである。東京大学の学生・教職員に限らず、学外からも多くの方が利用しており、すでに1万人以上の受講登録がある。また、東京大学の大学院生を対象とした短期集中型ワークショップを開催し、オンラインコースで提供している基礎知識を活用・応用してさらにスキルを伸ばす機会も提供している。

本講演では、UTokyo English Academiaを開発した経緯からオンラインコースの概要とそのインパクト、また短期集中型ワークショップについて紹介する。 戻る

要旨2

【理工系院生のための英語教育―博士教育課程リーディングプログラムの試み】
尾鍋智子 (大阪大学大学院 博士教育課程リーディングプログラム 特任准教授)

日本におけるEAP(English for Academic Purpose)の中で科学英語教材開発は従来、野口ジュディ―・深山晶子などが中心となり様々な魅力的教材を開発してきている。ただしこれらは主に学部生をターゲットとし、大学院生は英語をすでに習得済みと従来は前提されてきた。その結果、現実の院生の英語力に接するまでは現実と前提のギャップに気づきにくく、日本人大学院生向け教材の開発が遅れる原因となっている。本講演は大阪大学大学院基礎工学研究科に基盤をおく、物質科学を専門とする大学院プログラムにおける科学英語教育カリキュラムの試行錯誤を通して見えてきた問題点を報告する。結論として学部・大学院を一貫する、長期的視野に基づく科学英語カリキュラムの必要性について指摘したい。本プログラムの英語教育活動では、必修科目として『物質科学英語』1と2、課外の英語活動としてプログラム主催の国際学会、海外研修やインターンシップがあり、さらに英語によるQE(Qualifying Exam)などが用意されている。ここでは『物質科学英語1』における論文ライティング指導の実践を例にとり、様々な問題から教材の自作へ、拙著『通じる!科学英語論文・ライティングのコツ』の出版へと至る様子、さらには大学院における科学英語教育をターゲットとした科学英語教育研究会を立ち上げた経緯を紹介する。今後は知見を共有するだけでなく、蓄積・体系化を目指す予定である。  戻る

要旨3

【大阪市立大学大学院インターナショナルスクールの試み】
草生久嗣 (大阪市立大学大学院文学研究科 准教授)

大阪市立大学の大学院文学研究科では、この十年にわたって大学院生および学部生の英語による国際発信の支援をつづけてきた。従前からの様々な取り組みは、文部科学省大学院教育改革支援プログラムに採択された際に「国際発信力育成インターナショナルスクール」(平成19~20年)として組織化され、その後も日本学術振興会「若手研究者等海外派遣プログラム」(平成22年~25年)の成果を引き継ぎつつ、研究科内の国際教育・研究に貢献を果たしてきている。現在も学内競争資金を得て、また全学「国際センター」および文学研究科内「都市・文化研究センター(UCRC)」とも連携する。平成29年度からは、人文社会系英語の発信支援の軸足となるべく全学規模の支援を展開していく予定である。
支援内容は、英語講義授業の提供、学生の国際学会における論文・発表デビューや海外調査のサポート、国際提携校との部局間交流および交換シンポジウムの開催などにわたるが、専任教員による専門性を踏まえた指導とともに、招聘講師による英語講演の機会を分野を問わず院生・学部生に開放し、外語環境の「日常化」をはかろうとする点に特徴がある。しかしながら、その過程での試行錯誤も少なくなく、直面した困難や課題について考察する機会にも多く恵まれた。いくつかの実例をもとに、一研究科内にて専任教員主導でとりくまれてきた英語支援プロジェクトの一例としてお示ししたい。戻る

要旨4

【全体討議】
学術英語に関して大学院生および若手研究者への英語教育は非常に重要性が高く、本学会における今回の大会テーマともなっている。3名による講師の方々の各大学における取組の事例をもとに、以下の点を中心に活発な議論を展開したい。
(1)大学院における英語担当体制、カリキュラム、教材作成
(2)大学院生、若手研究者のための学習支援システム
(3)現役の研究者から見た英語教育のあり方および将来への提言
この他に、参加者の方からの質問、意見も取り入れて将来の学術英語教育の方向性を議論する予定である。
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要旨5

【アカデミック・ライティング支援ツール AWSuMの開発をめぐって】
水本篤 (関西大学外国語学部 教授)

各学問分野における国際競争力の向上が求められている中で,研究成果を英語で執筆する力の育成は急務である。水本(2017)は,コーパス研究とESP(English for Specific Purposes)研究における知見を融合したアプローチに基づいて,英語論文執筆支援AWSuM(Academic Word Suggestion Machine)を開発した。AWSuMは2016年2月よりオンラインで無償提供されており,2017年4月現在,応用言語学,コンピュータ科学,材料科学の3分野をカバーしている(http://langtest.jp/awsum/)。本講演では,まず,AWSuM開発の理論的背景,パイロット・スタディを通した有効性の検証結果を報告する。また,AWSuMは論文を書く場合には辞書のような従来のツールよりも,語やフレーズの実際の用法を検索,確認するのに役立つため,ジャンルに基づいた英語論文執筆指導の支援ツールとして用いる場合のヒントをいくつか紹介する

<参考文献>
水本 篤(編著)(2017).『ICTを活用した英語アカデミック・ライティング指導―支援ツールの開発と実践―』金星堂 Retrieved from http://kuir.jm.kansai-u.ac.jp/dspace/handle/10112/11019http://j-ser.org/eventinfo/conference/
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要旨6a

【コーパス入門―より自然で正しく意図が伝わる英語ライティングのために】
石井康毅 (成城大学 社会イノベーション学部 准教授)

「コーパス」とは,実際に書かれたり話されたりした言語使用例を集めたデータベースのことです。コーパスをうまく利用すると,英語非母語話者でもより自然で正しく意図が伝わる英語を書けるようになります。

本セミナーでは代表的な英語コーパスの検索・利用方法を解説します。特に単語よりも上のフレーズレベルで自然な表現を使えることが,読み手に正しく意図を伝えるために必須であることから,単語と単語の自然な結びつきであるコロケーションを調べる方法に特に焦点を当てます。一般的な英語を集めたコーパスに加えて,科学技術・理工系英語などの特定分野のコーパスも紹介します。

本セミナーの主な対象者は,日常的に英語で論文などを書く必要がありながらそれに苦労をしている諸分野の研究者と,特に高等教育における英語教育関係者です。コーパスを全く使ったことがないという方を想定していますので,前提知識は必要ありません。

セミナーでは講師によるデモンストレーションをご覧いただきますが,デモでご覧いただく作業の詳細な手順等を書いた資料を配付しますので,後から実際に試していただけます。コンピューターとモバイル回線をご持参いただければ,デモをご覧いただきながら実際に試してみることも可能です。

なお,本セミナーの内容は,2016年度に行った2回のセミナーと内容が重複しますので,予めご了承ください。戻る

要旨6b

【ワークショップ】研究者のためのソーシャライジングとネットワーキング
ラルフ・ペットマン (一橋大学非常勤講師)ほか

英語による口頭発表にはそれなりの技能が求められる。ただ,基本的には,英語の論文を口頭発表用に書き換え,スライドをめくりながら正しい発音で読み上げる,という型どおりのスタイルを守れば成り立つ。しかし国際学会で発表を終えた後のカクテルパーティーや,その他の交流の場面で,英語を駆使して人間関係を築くことはなかなかむつかしい。よく見かける風景は,パーティーの場面で,日本人同士固まって会話をしている風景である。英語の技能の問題だけでなく,ソーシャライジングのスキル,さらにネットワーキングのスキルを獲得することは,自らの研究活動に広がりと深みを与えるための一種の学術活動といってもよいのであるが,この方面の訓練はなおざりにされてきたことは確かである。このワークショップでは,ソーシャライジング・ネットワーキングの大切さについて問題意識を持つことと,いったい何をどのように学んだらよいかの手がかりをつかむことを目標とする。参加者は練習に取り組みながら,研究者交流のコツを体で学ぶ。

このワークショップはすべて英語で行われます。

In this workshop specific suggestions will be made about what to expect when you go abroad for a conference, seminar or meeting. It will look, for example, at the cultural and individual differences you will meet there and the common ground you will share with your fellow scientists. In the light of such expectations, what should you do? How should you do it? And why? This workshop will look at the importance of continuing to improve your English language skills, at the basics of making a good presentation, and at the basics of listening more critically. It will also look at the social occasions – the receptions, dinners, banquets and parties – that take place at these events. In doing so it will ask such questions as: How to greet new people? How to put them at ease? How to make “small talk”? How to make “big talk”? How to use correct table manners? How to relate to the opposite sex? These are all very practical concerns and in talking about them very practical activities will be introduced that will show you how to behave in each case. In English it is said that “forewarned is forearmed” and so, indeed, it is. 戻る

要旨7

【講演】 機械翻訳の進歩と英語論文の執筆―実用がどこまで可能か?
トム・ガリー(Tom Gally)(東京大学 グローバルコミュニケーション研究センター 教授)

英語論文の執筆にはさまざまなツールが使われてきた。昔から辞書や参考書がそうだし、最近はコーパスやウェブ検索が必須となっている。しかし、英語以外の母語を持つ多くの研究者が夢見ているのは、日本語など母語で書いた文章をそのまま正しい英語に翻訳できるコンピューターではないだろうか。機械翻訳は実際に1960年代から開発され、1990年ごろからはパソコン、そしてウェブで利用できるようになったが、最近までは翻訳ソフトから出力された文章は、多くの場合、意味不明で実用にとても耐えられない悪文であった。その状況は2016年11月に変わったと言えるかも知れない。そのとき、グーグルが無料で提供する Google Translate の質が明らかに良くなって、今まで機械翻訳を軽視してきた発表者もその可能性を認めるようになったのである。この講演では、最近の機械翻訳の質を検証して、論文執筆での実用性を探る。

参考まで、上の要旨を Google Translate で英訳させると、次のようになる。

Various tools have been used to write English articles. Dictionaries and reference books have been used since long ago, and corpus and web search are indispensable recently. However, many researchers who have non-English mother tongues dream about is not a computer that can translate sentences written in their native language, such as Japanese, into correct English as they are. Machine translation has actually been developed since the 1960’s, and since 1990 it has become available on PC and web, but until recently the sentences output from translation software are often unknown and practical It was a bad sentence that can not bear very much. It may be said that the situation changed in November 2016. At that time, the quality of Google Translate provided free of charge by Google is clearly improved, and presenters who have neglected machine translation until now have become able to recognize that possibility. In this lecture, we will examine the quality of recent machine translation and explore the practicality of writing paper.

皆さん,この出来はいかがでしょうか。戻る

発表1要旨

【研究発表1】
大学入試と研究者に必要な英語―会話形式問題を中心に―
黒川智史(東京大学大学院総合文化研究科 修士課程)

大学入学試験は、研究者に必要な英語なのだろうか。発表者は、現行の高等学校学習指導要領の目標である、コミュニケーション重視の外国語教育に依拠した、大学入学試験の問題とはどのような形式かを調査してきた。調査の結果、近年増加傾向にある「会話形式問題」が依拠した問題形式であると考察した。
しかし「会話形式問題」で身についた学生の英語力は、今回の本学会の基調テーマである、「国際的に活躍できる研究者養成」とはかけ離れている可能性がある。たとえば、理科系の学生は修士課程に進学する割合が高いため、学部学生ですら学術論文を英語で読む必要がありうるからだ。一方「会話形式問題」は日本人の苦手分野とされる国際学会の質疑応答を容易にするかもしれない。
そこで発表者は、どのような試験問題が学術論文を読む素地になるのか、また「会話形式問題」は研究者にとって本当に必要のない問題なのかについて論じていきたい。
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発表2要旨

【研究発表2】
遺伝研における科学英語教育 ~ NIG Method and beyond
広海 健 (国立遺伝学研究所)

国際的に活躍する研究者になるためには単に「英語で論文を書けて研究発表ができる」だけでは不十分である.自分の研究成果を効果的に伝えるだけでなく,質疑応答,論文の査読者のコメントへの対応,研究者との議論,共同研究の相談等を行う能力や,ひいては,異分野との交流力や自分の人物像を相手に伝える能力が必要となる.本発表では,このような能力育成のために遺伝研(国立遺伝学研究所)が大学院教育で行っている科学英語教育を紹介する.その中心となるのは,遺伝研の教員が開発した科学英語カリキュラム「遺伝研メソッド (NIG Method)」である.これは,英語でのプレゼン技術と論理的思考力を同時に強化するカリキュラムとして総研大(総合研究大学院大学)で採用された.また,大学等の要請に応じて講習会などの紹介活動も行っている.
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発表3要旨

【研究発表3】
看護系大学における海外発信力強化のための取り組み:実践報告
飯田貴映子,辻村真由子,酒井郁子 (千葉大学大学院看護学研究科)

教育・研究のグローバル化の流れを汲み、看護学においても教育・研究者の海外発信力の強化は欠かせない。しかし、看護系教員の英語力不足や英語への苦手意識により、国際的な学術コミュニティへの参画や、英語論文の発表、国際学会における発表特に口頭発表へのハードルは高い。そこで、国立大学看護系研究科における学術推進企画委員会の活動の一環として、教員の海外発信力の強化を目指し、①プレゼンテーション、②アカデミックライティング、③英語論文作成、④アカデミックマナー、に焦点を当てた支援を実施したところ、英語論文投稿数や国際学会発表数の増加がみられた。本実践報告では、委員会の活動の報告とともに、学術英語の運用能力や海外発信力の向上のための方策についての意見交換をしたい。
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